【た】 | |||
【大吟醸酒】だいぎんじょうしゅ | |||
【類義語】 | 吟醸酒 純米吟醸酒 純米大吟醸酒 | 【対義語】 | |
吟醸酒より精米歩合が高い米を使って酒を仕込むと頭に大がつく。吟醸酒より香りが高く、アルコールの添加量もほんのチョッピリ、とにかくゴージャスな気分になる味の物が多い。温度は冷やがベスト。仕込む時期は冬の最も寒い時期に行い、この時ばかりは蔵見学をお断りする蔵も…。価格は1.8Lで5000円〜上限なしとバカ高いが、純米大吟醸と並び「日本酒の芸術品」と呼ばれるので、仕方ないか…。 酒税法上では、精米歩合50%以下の白米、米麹、醸造アルコール、水を原料とした清酒で、香味及び色沢が良好なもの、とされる特定名称酒。 | |||
【段仕込み】だんじこみ | |||
【類義語】 | 三段仕込み 四段仕込み | 【対義語】 | 液化仕込み 融米造り |
日本酒は世界的にも独特な醸造法で知られるが、これがまさにそれ。お酒に搾るもろみを3段階に分けて仕込む事。一度に大量に仕込むと酒造りに不要な細菌が増殖しやすいので、こんなわざわざ大変な造り方をする。仕込みタンクに、別工程で造った酒母(もと)を入れ、麹・蒸し米・水を1セットとして、都合3回に分けて増量していく。(三段仕込み)ご くまれに、出来あがった酒に甘味を加えるため、蒸し米、糖化した蒸し米、酒母などのいずれかを最後にもう一回加える場合がある。この場合を四段仕込みという。良心的な蔵元のお酒は大抵三段仕込みだが、最近は液化仕込み(融米造り)なんて言う、段階を踏まない大量生産の恐るべき方法も考え出された。 | |||
【単醗酵】たんはっこう | |||
【類義語】 | アルコール醗酵 | 【対義語】 | 並行複醗酵 |
ワインの造り方。砕いたブドウに酵母を添加して醗酵を待つとワインになる。同じ醸造酒でも造り方が日本酒と決定的に違うので、日本酒をディープに学ぶと、比較対象としてたまに出てくる言葉。詳しくはアルコール醗酵のところへどうぞ。 | |||
【ち】 | |||
【地下水】ちかすい | |||
【類義語】 | 井戸 涌き水 | 【対義語】 | 水道水 |
お酒の仕込み水に使われる水。(→井戸参照) | |||
【つ】 | |||
【突き破精麹】つきはぜこうじ | |||
【類義語】 | 【対義語】 | 総破精麹 | |
蒸し米にふりかけられた麹菌が、米に棒状に突き刺した様に菌糸をめぐらせていて、白い部分とそうでない部分のまだらになった状態。総破精麹に比べ仕込みに時間がかかるが、淡麗な酒質になる。 淡麗酒を目指す新潟の蔵元のほとんどが目指す麹の状態。 | |||
【て】 | |||
【出麹】でこうじ | |||
【類義語】 | 製麹 | 【対義語】 | |
麹造りの全工程の7番目。麹室(こうじむろ)と呼ばれる麹造りの作業室で行われた仕舞仕事後、酒母用麹は約12時間後、掛米用麹は約約8時間後に麹室から出して冷ます。麹菌が繁殖した米は何とも言えないいい香り…。(笑) ちなみに麹造りの全工程は、引き込み→床もみ→切り返し→盛り→仲仕事→仕舞仕事→出麹となる。 | |||
【天領盃】てんりょうはい | |||
【類義語】 | 密閉式タンク | 【対義語】 | |
佐渡を代表する蔵元、佐渡銘醸のお酒。この蔵は新潟県内で最初に密閉式の仕込タンクを導入した。密閉式タンクで仕込むと、醗酵時に発生した香り成分が酒の中に溶け込むため、この蔵のお酒は香りが高いのが特徴。 昨今の吟醸酒ブームの際は、鑑評会に5年連続金賞入賞(内一回は新潟県の入賞蔵元の中で最高位)するなど、とにかく鑑評会に強い。密閉式タンクの強みを生かし、驚くほど手軽な大吟醸を販売する事でも知られる。 | |||
【と】 | |||
【杜氏】とうじ | |||
【類義語】 | 【対義語】 | ||
酒造りは基本的に分業制で行われるが、その役割分担をした各蔵人を統括、指揮する人。酒造りの最高責任者で、おじいさんが多い。(笑)長年の経験と勘でお酒の味を左右し、まさに職人の極みといえる。 杜氏さんが替わるとその蔵の酒の味が変わる事がよくある。かつては出稼ぎ仕事だった酒造り、それは杜氏も同じだが、最近は会社形態にしている蔵がほとんどなので、杜氏も蔵の社員の場合が多い。その為、人気蔵元の杜氏は、定年後よその蔵からの引く手あまただそうだ。 | |||
【糖類】とうるい | |||
【類義語】 | 三増酒 | 【対義語】 | |
三増酒などに加えられる水あめ。日本酒の味がしない三増酒では味付けの為、必要不可欠。また、安い普通酒にも使われている事が多い。 日本酒はベタベタするもの、という若い人の日本酒嫌いを増やした罪は大きい。(笑) | |||
【特定名称酒】とくていめいしょうしゅ | |||
【類義語】 | 【対義語】 | 三増酒 普通酒 | |
酒税法に定められた、ある一定の基準を満たした日本酒。精米歩合70%以下(特別本醸造・特別純米・吟醸・純米吟醸は60%以下、大吟醸・純米大吟醸は50%以下)の白米を使用、醸造用アルコールを添加する場合(特別本醸造・吟醸・大吟醸)は白米1tあたり116.4L以下(白米総重量の10%以下)、という厳しい掟がある。 全国の地酒の世界で人気の銘柄はこの特定名称酒の場合がほとんどだが、新潟の有名蔵元の場合は普通酒でも人気が高い。 | |||
【特別純米酒】とくべつじゅんまいしゅ | |||
【類義語】 | 純米酒 | 【対義語】 | |
特別本醸造と同じく、純米酒より精米歩合が高い米を使うと頭に特別がつく。価格は1.8Lで3000円程度のものが多い。飲み頃温度は冷や向きのものが多いが、まれに「おっ!」というお燗が絶品なものがある。 酒税法上では、精米歩合60%以下の白米、米麹、水を原料とした清酒で、香味及び色沢が良好なもの、とされる特定名称酒。 | |||
【特別本醸造】とくべつほんじょうぞう | |||
【類義語】 | 本醸造 | 【対義語】 | |
本醸造よりも精米歩合が高い米を使うと頭に特別がつく。価格は1.8Lで2200〜2500円程度のものが中心だが、最近は1900円台のものが増えてきた。(蔵元さん、頑張ってるんですね…)冷や向きのものが多い。 酒税法上では、精米歩合60%以下の白米、米麹、醸造アルコール、水を原料とした清酒で、香味及び色沢が良好なもの、とされる特定名称酒。私の晩酌酒はもっぱらコレ。(笑) | |||
【床】とこ | |||
【類義語】 | 製麹 | 【対義語】 | |
麹造りをする麹室(こうじむろ)の中にある、いわば作業台。この上で床もみ、切り返しなど色々な作業をする。決して蔵人が寝る為のベッドじゃないのでお間違えなく。(笑) | |||
【床もみ】とこもみ | |||
【類義語】 | 製麹 | 【対義語】 | |
麹造りの全工程の2番目の作業。麹室(こうじむろ)と呼ばれる麹造りの作業室で行う。引き込み後、2〜3時間で温度と水分が均一になった米を、床(とこ)という作業台の上に広げ、種麹をおごそかにふりかけた後、よく混ぜる事。床上手とは全く関係なし。(笑) ちなみに麹造りの全工程は、引き込み→床もみ→切り返し→盛り→仲仕事→仕舞仕事→出麹となる。 | |||
【留添え】とめぞえ | |||
【類義語】 | もろみ 段仕込み | 【対義語】 | |
もろみを仕込む方法(3段仕込み)の第三段階。仲添えの翌日、仕込みタンクの中に麹・水・蒸米を入れる事。こうやって、酵母の活性化を促し、増殖させていく。 | |||
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